日本大学 商学部

アスリートのメンタルトレーニングへ活用
〜スポーツ心理学とVR〜  

日本大学 商学部 様

2019年3月納入

日本大学 商学部にて、スポーツ心理学の研究に「Omega ウォークビュー」をご活用いただいています。 ご使用いただいている深見将志先生は、スポーツと心の関係についてスポーツ心理学、スポーツ科学、心理学の知見から研究してらっしゃいます。

Omega ウォークビュー」とは、360°動画(実写)の世界を歩き回るVR体験を可能にするシステムです。
導入の経緯や今後の課題について、深見先生に伺いました。

日大商学部

日大商学部 砧キャンパス
深見先生のコメント

・研究内容について

スポーツ心理学の知見から、「メンタルトレーニングの効果をいかに上げるか」について研究しています。具体的には、スキーやスノーボード競技などのスタート時や試合時の心理状態に着目して、新たなメンタルトレーニングプログラムの開発を行っています。アスリートの中には、練習とは異なる環境に身を置かれることで、頭の中が真っ白になってしまう選手などがいます。本システムの導入により、これまでのメンタルトレーニングに加えて、「スタートや試合時の環境」VRにて再現し、ストレス場面に身を置きながら「プレ・パフォーマンス・ルーティーン」などのメンタルトレーニング技法の確認やトレーニングができます。

・「Omega ウォークビュー」 導入の経緯

スタート時や試合時の緊張状態を再現するには、「メンタルトレーニングを実施する環境(教室や会議室など)と試合時の環境の乖離」という課題を解決する必要がありました。 そこで、VRの技術が活用できないかと考えたのがきっかけです。VRの開発企業を探している中で、ソリッドレイ研究所を知り、本システムの開発を提案・依頼をしました。

・被験者(選手)の反応

世界的にはVRトレーニングの活用事例がありますが、日本ではまだ少なく、新規性がありました。その先駆けとして導入できたことは選手にとっても新鮮で、メリットだったようです。体験した反応、感触も良好でした。

・今後の課題

@ 没入感の向上
360°カメラの解像度が足りず、遠くの景色などはやはり現実と見え方が違います。没入感を高めることで、大会に近い緊張感を再現し、ストレスに対する耐性を高めることができると思います。理想は100%の没入感です。
A 上下の動きへの対応
現状は前後に動くことを前提としていますが、アスリートは準備運動で屈伸などをするため、上下の動きにも対応する必要があります。「スタート時や試合時の環境」を再現するには、幅3m×奥行3m×高さ2m程度の空間を動き回れることが理想です。
B 現場レベルでのコンテンツ編集
例えば試合前日に撮影した映像を、すぐにトレーニング現場へ落とし込んで活用するためには、現場の状況(天候、人の数、横断幕など)をその場で簡単に変更、編集できるソフトウェアの開発が望まれます。
深見将志 専任講師

体験させていただきました

深見将志 専任講師

パルストランスデューサで指尖の脈波をとり、
交感神経と副交感神経を測定します

深見将志 専任講師

深見将志 専任講師

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ご自身も元アルペンスノーボード競技者という深見先生。この冬にはアルペンスキーの滑走前の待機場所を再現し、トレーニングに活用したいとのことでした。今回は貴重なお話をありがとうございました。
東京オリンピックも開催される2020年には論文発表を控えているとのことで、今後のさらなるご活躍をお祈りしています!
Omega ウォークビューについてはコチラ


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