中堅社員さんと居酒屋で。
社員:「実家にたまに帰るといつも結婚はまだか?と親に言われるンスよ」
私:「そりゃ親も早く孫の顔を見たいだろうよ」
社員:「そうなんですよね、私ももう30歳半ばだしそろそろ結婚を考えないといけないんですけど、彼女いないんです」
私:「え、君もいないのか?」
社員:「・・・・・・・・」
そうなのである、30代独身で彼女いない人が多い(既婚者で彼女がいるのも問題だが・・)。
つらつら考えるに、
彼女がいないのは、コンピュータ文化が生活に浸透してきたのが1つの要因な気がしている。
日常生活で常にコンピュータと接する生活が普通になっているので、ある種の慣れが知らぬ間に思考を変えてしまっているのではないか?
特にSE(ソフトウエア技術者)などはその影響をモロに受けてそうだ。
SEというのは1日中コンピュータを相手に仕事をしている。
コンピュータが仕事仲間なのである。長くSEをやっているとコンピュータ相手に会話をするようになってくる。
昔、会社にいたベテランSEがいつもコンピュータに向かって喋っているので新人で入った人は、最初、皆ビックリするのである。例えば、
ベテランSE:「ええ~、ここでエラーを出すんかい」
ベテランSE:「しょうがなねぇな、コメントにしてやる」
という感じである。
新人君は、最初、良く分からないながらも自分に言われていると思ってつい「はい」などと返事してしまう。
1日の大半をコンピュータと一緒に過ごすうちにコンピュータとSEとの間に相棒というかパートナー文化が生まれるのは、自然な流れであろう。
そしてその文化の一つがショートカットなのである。
いくつかのプロセスをワンキーで処理し目指す目的を達成するのが「ショートカット」である。
言えばSEにとって「ショートカット」は美学であり常識でもある。
ところが、これがコンピュータでなく人間相手だと違ってくる。
お互いに好感を持っている男女が初めてデートする事になった時、
男:「これから僕らは素敵な映画を見るよね」
女:「はい」
男:「素敵な食事をするよね」
女:「はい」
男:「その後、少しお酒も飲むよね?」
女:「・・・」
男:「その後、二人で僕の家に行くかもしれないよね」
女:「?」
男:「どうせそうなら、今から僕の家に行かない?」
女:「??!!」
正に珍種のサルを発見した時と同じ反応が起こるのである。
上記は極端な例かもしれないが、人間に対して「ショートカット」を行うのは危険である。
人間を相手にする時は、コンピュータ相手とは違うのである。途中のプロセスも大事なのである!
この切り替えを行わなければいけないのだが、身に染みついた「ショートカット」回路がつい頭を持ち上げてしまう。
上でも書いたが、プロセスを短縮するのは処理時間の短縮につながりコンピュータの応答速度を向上させるのでSEにとっては正に金科玉条なのである。
ただし、これはコンピュータの仕事をしている時の話しである。対コンピュータと対人では切り替えが必要なのである。
これが中々できない、だからこそ出来る人間に価値が出るのである。
世の彼女いない男性よ、この駄文が少しでもアドバイスになれば幸いである。
ところで皆さんがちょっと気になっているタイトルのSCのお話をしましょう。
SCとはショートカットのショートカットでした。